<12> 屋根
屋根の傷みがひどいため、屋根から瓦を全部下ろします。そして、下ろした瓦の一部は再活用をするために保管します。
土葺きの土も一部再活用のため保管します。
瓦を下ろし終わった後の屋根下地
大屋根は長い間、風雪や地震等に耐えて今まで持ちこたえてきましたが、やはり相当傷んでいます。現況の野地板を残し、高さ調整の上新しい垂木を取り付け屋根の下地を造ります。
多少屋根の形に変更が生じますがこれも今後100年以上耐えるためにはしかたありません。最前の補強をおこなって直していきます。
1階下屋の丸太桁は両サイド共に全滅状態ですので部分的に交換しながら修理をおこない屋根の下地を造ります。
桁先はほぼ白蟻被害にあっていました。
このように古民家の改修では壊してみないと解らない部分が多く、当初見積もりの段階でどこまでが工事範囲となるのか予測出来る力を持っていなければなりません。工事を請け負う人の確かな目、古民家の改修では、これが大事です。
1階下屋屋根と大屋根の納まりも複雑になってきています。
屋根もだいぶその全貌を表してきました。
1階下屋屋根 - 軒先の納まり
既存屋根が2段になっています。
既存の軒先の上に新しい屋根の軒先が重なって軒の出を以前より多くして建物を守ります。登録文化財のためにこの部分を残しながら調整し、雨仕舞いのために納まりを工夫しながら施工していきます。
既存丸太桁の腐食した部分を切り取り、古材を活用して補強し元の形を保存します。
屋根全体の軒先を多く出し、建物の足下の腐食しないように、また維持管理が容易に出来るように改修していきます。
既存の屋根の形を守り将来の維持管理のために建物の保護を考えながら施工していく作業は登録文化財の問題、建築確認の問題等様々な条件にもとづき施工していかなければなりませんので携わる人すべてにデリケートさ要求されます。
屋根の下地も出来上がり、瓦を葺き始めました。

建物の中では床組も始まっています。
工事は来年2月末に完成し、建物は桜の季節にはオープンできる予定です。
その前、1月29日の午前中に講演会が行われ、午後からは、工事途中ですが見学会を企画しています。
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